THE YURI TIMESでは、漫画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(徳間書店)の著者、平尾アウリ先生にインタビューさせていただきました。アイドルとオタクを題材にしたこの漫画は、「推し」という言葉を広めたきっかけとも言われており、シリーズ累計発行部数は100万部を突破、アニメ化・実写ドラマ化に続き、5月には劇場版の公開も予定されている大人気の作品です。第二回では、本作品に登場するオタクのキャラクターのこと、平尾先生の制作背景やファンの皆様へのメッセージなどを伺いました。平尾先生のサイン色紙のプレゼント企画もございます!詳しくはインタビューの最後をご確認ください。
第一回インタビュー記事は以下リンクからお読みいただけます。
また、本記事は以下リンクから英語でもお読みいただけます。
THE YURI TIMES:もともと、ウェブの毎日更新として、4ページ漫画を公開する予定だったものが、今では9巻にまでなっていますよね。現在も連載が続いています!
平尾アウリ先生:ここまで長い連載になるとは・・・。本当は5巻ほどで終わるかな、と思っていました。しかし、「描きたいことを描き切りたい!」という気持ちもあり、読者の皆さんの応援のおかげもあって、今も続けることができています。
平尾先生の描きたいことを、最後まで読めたら私たちも幸せです!
前回、地下アイドル【ChamJam】のキャラクターは自然と思いついたというようにおっしゃっていましたが、オタクのキャラクターについてはいかがですか?
オタクのキャラクター達は、「これ!」というイメージはなかったのですが、1話を描きながら人物像を固めていきました。
『推し武道』は、アイドル漫画でありながらも、オタクのキャラクターがメインとなるストーリーであることが特徴だと思います。
はい。連載当初、アイドルオタクが主役となるような漫画はなかったように思います。
最近では、オタクが主役になるストーリーも増えていますよね。私たちは、2015年に連載が始まった平尾アウリ先生の『推し武道』が元祖なのではないかと思っています!
当時はそういったオタクのストーリーがなかったので、「私が描かなきゃ!」と思いました。
誰もやっていなかったことに挑戦する姿、かっこいいです!平尾先生がきっかけで、こうやってオタク目線の作品が他にも増えたのかもしれないと思うと、平尾先生は漫画界のレジェンドですね!
推しに関する漫画は、ここ最近とても増えていますよね。これからも漫画を描くことを頑張りたいと思っています。ちなみに、レジェンドといえば、手塚治虫先生は私が大好きな漫画家さんの一人です。
平尾先生は中学生のときに漫画の賞を受賞されていますよね?
はい、14歳の時でした。途中で絵や漫画を描かなかった時期もありましたが、今も漫画を描くことは続いていますね。どんなときも初心を忘れず、新人のつもりで取り組んでいます。
こんなに人気の漫画家さんでありながら、平尾先生の謙虚な姿勢、心から尊敬します。『推し武道』だけでなく、短編集に収録されているものや、その他の作品も含めると、本当にたくさん漫画を描かれていますよね。
はい、たくさん描いてきました。
たくさん漫画を描いていると、大変なことも多いのではないでしょうか・・・?
全部大変です(笑)ですが、信頼している編集さんや、アシスタントの皆のサポートに助けられています。
大変な一方で、やりがいもありますか?
デジタルでの制作もできるのですが、『推し武道』はアナログで描いていますので、背景やトーンなど、作業場でアシスタントに協力してもらいながら一つの作品になっています。作業は苦労も多いのですが、共に頑張ってくれるアシスタントの皆もいてくれるので、できあがった瞬間の喜びはひとしおです。制作には時間がかかりますが、一生懸命作業を続けています。
編集さんや、アシスタントの皆さんに支えられて『推し武道』が出来上がっているんですね。平尾先生はデジタルでの漫画制作もできる中、時間をかけてアナログで作業をされているとのこと、感銘を受けました!
『推し武道』の英語版1巻と2巻は電子書籍で配信中、1巻の紙の本は6月に、2巻は8月に発売される予定とのことで、とても楽しみにしています。日本だけでなく、英語圏の読者の皆様にもTOKYOPOPから出ている電子書籍、そして発売予定の紙の本で読んでいただけたら嬉しいですね!最後に、ファンの皆さんへのメッセージをいただけますか?
いつも応援ありがとうございます。元気に頑張って描いていますので、これからも温かく見守っていただけますと幸いです。
平尾先生、お忙しい中、インタビューの機会をくださりありがとうございました!
色紙プレゼント企画
平尾アウリ先生の直筆サイン色紙を抽選で1名にプレゼントいたします。
以下のフォームに必要事項を記入して、プレゼント抽選にご参加ください。後日、当選者にメールでご連絡いたします。メールアドレスをお間違えないようご注意ください。
締切期限:2023/4/30
※こちらの企画は終了しました。
平尾アウリ・プロフィール
岡山県倉敷市出身。第2回龍神賞<銀龍賞>を受賞。2015年より『推しが武道館いってくれたら死ぬ』連載開始。シリーズ累計発行部数100万部を突破する大人気作品となり、2020年にアニメ化、2022年に実写ドラマ化され、2023年5月に劇場版が公開予定。同作品は中国語簡体字版、中国語繁体字版、韓国語、英語版が発売されており、海外でも人気を博している。
平尾アウリ先生と、THE YURI TIMESのCo-founder 藤代あゆみが2021年に行った対談は『推し英語入門』(アルク)より日本語・英語でお読みいただけます。